パラダイスの夕暮れ

フィンランドでの生活について記します。アンダーグラウンドシーン、ベジタリアン、ヴィーガン、アニマルライツ、映画、音楽、サブカルチャー、ファッションなどについて書いていく予定。

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食べるために育てられた者たち

フィンランドの Elina Lappalainenというノンフィクション作家の講演会があったので行ってきました。
この作家は去年Syötäväksi kasvatetut – Miten ruokasi eli elämänsä(食べるために育てられた者たち―あなたの食べ物がどのように生きていたか)という本を書き、ノンフィクション・フィンランディア賞を受賞しました。
Syötäväksi_kasvatetut_kansikuva

タイトルからもお分かりのようにこの本は鶏、ブロイラー、牛、豚のそれぞれの生産環境について書かれたものです。
動物愛護の本と思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。
これは「自分たちの食べ物がどのように出来て、食卓まで来たのか」という最近ではなかなか分かりにくくなっているプロセスを消費者にもっと知ってもらうことを目的に書かれた本だそうです。
(現に作家のLappalainen自身、肉を食べていると公言しています。)

最近フィンランドではイギリスから湧きあがった馬肉混入のニュースがメディアを賑わせています。
これをきっかけに、食べ物の生産され方に興味を持つ人が増えているように思います。
自分の口に入るもの、最終的には消化され体の一部になるものが、実は何なのか分からないことに気づいた人たちが危機感を抱き始めています。
そして地産地消が昨今のトレンドのようで、オーガニック・国産のみを扱うスーパーなどが流行中。

そういった食に関心を持つ人たち―消費者たちにフィンランドではどのように畜産動物が生産されているかを紹介したのがこの本です。

ここまで書いておいてまだ読んだことがないのですが、講演会とその後の質問コーナーだけでもとてもためになるものでした。

講演会は思ったよりも多くの人がいました。
しかも年配や中年の人も多く、年齢層としては若者と年配の人たちがほぼ同じくらいでした。
最初に作家がスライドショーで簡単にフィンランドの畜産動物の生育環境について話し、そのあとで簡単な質疑応答がありました。

分かったのは、いくら先進国で動物保護法が定められたフィンランドでも、やっていることは他の国と変わらないなということでした。

以下短い講義概略

ブロイラーは短期間で急速に成長するように作られた品種であり、(フィンランドでは)携帯電話と同じくらい新しく作られたものなのだそうです。
一般に言う「鶏肉」はすべてブロイラー、つまり人工的に品種改良された肉です。

卵を産むための鶏は生まれた時点で半分が殺されます。
つまりオスは卵を産めない=商品価値がないので処分されるのです。
フィンランドでは二酸化炭素で窒息死させるそうですが、グラインダーに生きたまま入れてミンチにするところもあるそうです。
血が出ないだけで二酸化炭素のほうが残酷ではないと決めつけられません。
死ぬまでに2,分かかり、鶏も人間のように苦しみを感じる動物だということが分かっています。
どちらの方法が苦しみを少なくさせるのか、動物福祉面での研究は全くされていない状況です。

妊娠した豚は妊娠豚用の檻に入れられ身動きできない状態で飼育されます。

牛は生まれる時点で4分の1が死ぬそうです。
広い牧場で草をはむイメージの牛ですが、冬場はずっと頭を固定されたままの小屋で飼育されます。
それか多少動くことができる程度の小屋に入れられ、一年中外に出されないかのどちらか。

人間が母牛のミルクを飲むので、子牛は自分の母親のミルクを飲むことができず、代わりに人工乳を与えられます。
母親のミルクには子牛に依存させる成分が含まれているために、飲ませないんだとか。
母親に依存する成分が含まれている牛乳を、つまりは子牛から奪ってまで人間が飲んでいるんですね。

最後には肉食を減らす、食べるならオーガニック、国産のものを食べるということが言われました。

最後の質疑応答では作家に対して「なぜ肉食をやめることを推奨できないのか」、という質問がでました。
それに対して「なにも極端になる必要はないと思う。この本を読んで10人に1人が菜食になるより、8人が肉食を減らす方がいいのではと思う。」と答えていました。
私も作者の意見に一理あるなと思います。

みんな穏やかに自分の意見を言っていて、すごいなと思いました。(会場にいたのはお肉大好きそうな中年組とベジタリアンな若者組ってかんじたったので意見が対立するのではと思っていました・・)
意外なことに年配の方がベジタリアン擁護の発言をしていました。

消費者の多くがまず最初は自分の食の安全のために、こういったことに興味をもち、それから更に動物の命について考えていってくれれば・・と思います。

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  1. 2013/02/28(木) 21:50:49|
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  4. | コメント:2
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コメント

ラップランドより

Siiliさん、コメント有難う御座いました!
とってもタイムリーな感じにSiiliさんと出会えてビックリです!興味深く記事を読ませて頂きました。
数年前から漠然に健康やエコと食事を考えるようになったのです。そして1ヶ月少し前よりデトックスを始めたのです。
そしてお肉や魚に関しての強烈なドキュメンタリーを見て以来も色々考えさせられて、今は少しづつ量を減らしています。
そして野菜中心の生活。油分や乳製品、小麦粉類、卵、砂糖も以前より控えるようになったのです。
フィンランドは日本と比べてベジタリアンやヴィーガンの方達に優しい環境なのかな。
Siiliさんのリンクされたレシピとか参考になります。
そして、この本↑とっても興味があります。とっても大事な事ですよね。
また記事を楽しみにしています!
  1. 2013/03/01(金) 02:58:01 |
  2. URL |
  3. Kippis #-
  4. [ 編集 ]

Kippisさん、ブログへの訪問ありがとうございます!
Kippisさんの記事、私も興味深く読ませてもらっていました。最近はもうめんどくさくてやめてしまったのですが(^^;)私も毎朝スムージーを作って飲んでいて、その影響にびっくりしたことがあったので、Kippisさんの記事を読んで「分かる分かる!!」とすごく共感していました。
"you are what you eat"食べ物が体に与える影響ってとっても大きいものだと思うんです。私も、質の良いものをきちんと食べていれば薬なんて必要ない!って思います。現に私はヴィーガンになって以来、一度もお医者さんにかかっていません(テーブルをコンコン・・)
フィンランドはベジタリアンにとても優しい国だと思います。何より理解があります。日本だと、レストランに行ってもほとんど食べるものがないけど、(かつおだしやチキンストック、見えないところに沢山使われていて、ウエイターさんさえ何が入っているのか知らないのがほとんど)フィンランドはだいたいどこでもヴェジタリアンメニューがあります。日本でももっと広まってくれればなあ・・と思います。最近はマクロビオティックが流行っていますしね。
この本、ぜひ読んでみてください!私も図書館で借りてこようと思います。
レシピ、参考になって嬉しいです。フィンランド語が分かるKippisさんにおすすめのサイトがあります!http://chocochili.net/
このブログのレシピは簡単でとってもおいしくてすごく参考になりますよ!特にチーズケーキがおすすめです。ぜひお試しください^^
  1. 2013/03/01(金) 03:30:57 |
  2. URL |
  3. Siili #-
  4. [ 編集 ]

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